諦めたくなったとき…

先日の日曜日。

小江戸川越マラソンに参加して来ました。

結果は目標としていた1時間30分まで1分ちょっと届かず…

まだまだトレーニングが足りなかったようです。

反省です…

それにしても、日曜日の川越は風が強かったです。

第1回から小江戸川越マラソンは参加し続けてきましたが、こんなに風が強かったのも初めてかもしれません。

(もちろん、目標が達成できなかった理由を「風が強かったから」と言うつもりはありません。風が強かろうが、ちゃんと目標を達成する人はいるでしょうから。)

向かい風が強いと本当に走るのが苦しいんです。

一生懸命に走ってもなかなか前に進みません。

とくに鯨井中周辺のコースは直線が長く、

「あんなに遠くまでこの向かい風の中、走らないといけないのか…」と気が滅入りそうになるのです。

ちょうど15㎞~16㎞地点と脚の疲労もだいぶ溜まってくる距離だけに、本当に「もうリタイアしたい…」という気持ちになるのです。

「あそこまで行ったら歩いちゃおうかな。」

「歩くまで行かなくても、ペースを下げようかな。」

一歩足を進めるたびにこういう気持ちが沸き起こってきます。

しかし、前を向くと私よりもだいぶ歳をとっているであろうランナーの方が必死に息を切らして走っているんですね。

私よりも小柄な女性ランナーも必死に頑張っているんです。

そういう方たちを見ると「まだあきらめたらダメだ!」と、何とか気持ちを強く持ち直すことができるんです。

そして、川越マラソンの最後の最後に待ち受ける今成陸橋。

(西郵便局、生鮮市場トップの近くの東武東上線、JR川越線、県道川越日高線を超える橋です。)

長さ約300m、高さ約20mほどの坂。

ここが20㎞走って来た脚にとっては本当に辛い坂なんです。

もう一歩も足を前に出したくない状態なのですが、最後の力を振り絞って何とか登り切ります。

そして最後の1㎞の直線を迎えるのです。(西郵便局から水上公園までの直線です。)

今年はその残り1㎞の直線で強烈な向かい風が待っていました。

恥ずかしい話ですが、本当につらくて泣きそうになりました。

何度も腕時計の距離を見るのですが、一向に距離が進みません。

(もう残り500mくらいだろ・・・)と思って腕時計を見ると、まだ800mも残っているんです。

自分ではだいぶ走ったつもりでも向かい風と疲労した脚がなかなか距離を進めてくれません。

残り300m、もう脚も心もボロボロになっているとき、聞きなれた声が聞こえてきました。

「お父さん、頑張れ!!」

水上公園近くのセブンイレブンに長女の姿を見つけました。

長女の後ろには恥ずかしそうにこちらを見ている次女。

妻の声も聞こえてきました。

(長男は縁石に座ってお菓子を食べていましたが…)

不思議なもので身も心もボロボロ状態なのに、なぜか笑顔が出てしまうんです。

そして、自分でも驚くくらいに気持ちが軽くなるんです。

「諦めたい」と何度も思っていた心に強い気持ちが戻って来て

「最後なんだから残っている力を全部出すぞ!」と、手を思い切り振り、重くなった脚を必死に上げ、歯を食いしばってゴールラインまで突っ込みました。

一人きりで戦うように思えるマラソンでさえ、実は周りに助けられているんですね。

強風で苦しいレースになったからこそ、今回はそれを強く感じました。

自分の目の前で自分よりも必死に頑張っているランナーたち。

そして朝早く起きて、寒い中、私を一瞬だけ応援するために来てくれた家族。

諦めそうになったとき、身近にいる人たちの姿や応援がこんなにも自分を救ってくれるのか、と改めて思いました。

私の趣味を生徒の皆さんの勉強やスポーツに結びつけるのも恐縮ですが、皆さんの勉強やスポーツも同じように皆さんを救ってくれる人たちが身近にいるのだと思います。

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