完璧

こんにちは、サポーターの染井です。今回の記事では故事成語について書こうと思います。

“完璧”という言葉は日常でも良く使われますが、漢文の「史記」あるいは「十八史略」にかかれていた故事成語です。

その言葉が使われている『完璧帰趙』について紹介しようと思います。

中国の戦国時代、絶対的な力を持っていた秦の昭王が「和氏の璧」という宝石を持っていた超の恵文王に、十五の城塞都市と交換するよう要求します。
要求を呑まなければ秦の怒りを買い、侵略の口実を与えることになります。
要求を吞んだとしても、本当に秦が都市を与えるかは疑わしいところです。
どうしたらよいか議論していると、ある家臣が「藺相如という切れ者がいる。」と恵文王に進言します。
藺相如は和氏の璧を届けに向かいましたが、昭王には交換する意思がなく奪うつもりだと気づきます。
一度は和氏の璧を献上しますが、上手く言いくるめて取り返し、無事、趙の国に持ち帰りました。

趙の藺相如がその璧を無傷のまま趙に持ち帰ったという故事から“完璧”ということばが使われるようになりました。

意味は広く浸透している通り、完全でまったく欠点のないことという意味です。

璧を全うして帰るので“完璧”となったみたいですね。

よく使っていた単語が一つのエピソードに由来していると知った時は大変興味深かったです。

他にもいろいろ面白い漢文のお話は多くあるので、この先授業で漢文を学ぶときは苦手意識を持つのではなくストーリーを楽しむ気持ちで向き合ってみてください。

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