成績はどこかの時点で加速する

受験生たちの定期テストの点数の推移を見ています。

「あぁ、あの子も今はこんなに力をつけたけど、入塾時はこんな感じだったんだなぁ。」

と、入塾時のまだまだ勉強に不安だった時の顔が思い出されます。

提出するプリントはいつも空欄だらけ、という生徒さんもいました。

「分からなければ質問をしなさい。」と言っても、全く質問をしないままその日を終える生徒さんもいました。

しかし、今は全く違います。

何とか1点でももぎ取ろうと、記述式の問題に回答欄一杯に答えを書いてきます。

私の手が休まることがないくらい受験生たちの質問攻めが続きます。

皆さん、本当に変わりました。

たくましくなりましたね。

そんな皆さんの定期テストの点数の推移を見ていると、面白いことに気づきます。

成績が上がる様子が比例的ではないことが多いのです。

このようには上がっていないんですね。↓

こんな感じで上がっているんです。↓

たとえばAさん。

最初は学年順位が130位~140位くらいでした。(1年生の1学期)

そこから塾で勉強を開始し、すぐに成績は100位前後まで上がります。

しかし、そこからはなかなか上昇しない。

それが3年生に入ったタイミングで一気に70位台まで上昇します。

点数帯も以前と比べて五教科で80点程度上がっています。

そして、その後は順調に順位も点数もキープ。

たとえばBさん。

最初は学年順位は90位~100位くらいでした。

そこから70位台まで上がることはありましたが、また90位台に落ちてしまうこともありました。

それが2年生の2学期に入ってから急上昇。

順位を一気に30位台まで上げてきます。

その後は失敗しても50位台、ほとんどが30位台にまとめて来ています。

点数帯も2年生1学期までは一度も400点を取ったことがありませんでしたが、2年生2学期以降はほとんどが400点オーバーです。

たとえばCくん。

1年生の3学期までは学年順位20台~30位台で推移していました。

2年生になると10位台を初めて取ります。

そこから学年10位以内の常連になり、3年生になるといよいよ学年5位以内にも入って来ます。

山口学習塾は他の学習塾に比べると塾に来る日が多いです。

そして勉強をする時間も多いでしょう。

ですから、多くの生徒さんが最初のテストでもそれなりに点数を上げることは多いです。

しかし、上のAさん、Bさん、C君のように爆発的な成長、安定的な実力アップは時間がかかります。

Aさんの場合、1年半以上かかりました。

Bさんも1年半程度。

Cくんは少し短い期間ですが、それでも1年弱かかっています。

やはり爆発的に成績を伸ばす時は、その生徒さんの意識や行動が変わっている時だと思います。

誰かにやらされている勉強 ⇒ 自らやる勉強に。

ダラダラとやっていた勉強 ⇒ 一つ一つの行動が素早く。

面倒くさい・恥ずかしいから質問しない ⇒ 分からなければすぐに質問をする。

そういう変化が見られることが多いのです。

そして、面白いことにこのような変化が見られる生徒さんは、挨拶の声が大きくなったり、表情が明るくなったり、そういう部分でも変化が見られることが多いです。

漠然とした表現になってしまいますが、「プラスのオーラを放っている」というような雰囲気を感じるようになります。

「やったらやった分だけ伸びる!」

そうであれば誰でも気持ちよく勉強ができるようになると思います。

勉強をやった分だけ比例的に成績が上がるのならば、勉強が好きになる生徒さんも多くなるかもしれません。

しかし、現実は甘くないんですね。

最初はちょっとは伸びるかもしれません。

でも、本当の実力アップ。爆発的な成長というのは時間がかかります。多くの努力を必要とします。

だからこそ苦しいんです。

だからこそ途中で諦める人も多いのです。

でも、だからこそ我慢し続け、努力し続け、大きな成果を上げることに価値があるのだと思います。

「誰もができることではない」からこそ、素晴らしいのだと思います。

先ほど例にあげさせて頂いたAさん、Bさん、C君。

入塾時の3人を思い返すと、失礼ながら思わず笑みがこぼれてしまいます。

空欄だらけのプリントを注意されていた姿。

何度も「分からなければすぐに質問に来なさい」と言われていた姿。

問題文をしっかり読まず、私の前で問題文を読み直していた姿。

勉強を始めたばかりで意識も低く隙だらけの姿。

今はその面影が全くありません。

1点をもぎ取るためにどん欲に学習に臨む頼もしい姿があります。

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