「12月26日のクリスマスツリー」と「火桶の火も白き灰がちになりてわろし」

12月26日、この日のクリスマスツリーを見ると、私はある文章が頭の中に浮かんで来るのです。

「火桶の火も白き灰がちになりてわろし」

この一節です。

「なんか聞いたことがあるぞ?」

と思った生徒さんも多いのではないでしょうか。

中学2年生の国語の教科書でも出て来る『枕草子』の一節です。

今の言葉に直すとこんな意味です☟

「朝、火をおこした火桶の中の炭が昼になって白い灰ばかりになって、ほったらかしな感じがしてよくないな~。手を抜いてる感じで風流じゃないな~。」

枕草子を書いた清少納言は平安時代の人です。

その頃の人は火桶の炭を見て、こんな風に思ったんですね。

しかし、今や時は令和です。

火桶自体、見ることはほとんどありません。

その代わり?冬になるとクリスマスツリーを至る所に見るわけです。

そんな現代版の枕草子を私が書いたとしたら、

「12月26日になりて、いまだにクリスマスツリーを片付けないのはわろし。」

になります。

いや、何となくクリスマスツリーに申し訳ないというか…

クリスマスツリーが言ってる気がするのです。

「俺の役目は12月25日で終わったんだ。来年、また頑張るから早く片付けてくれ!26日以降は外に出てると場違いな気がして恥ずかしいから、早く俺を倉庫にしまってくれ!!」

そんな叫びが聞こえてくるような気がして・・・

まあ、さすがにそれは冗談ですが。。(笑)

(「先生、クリスマスツリーって男なんですか?」という質問はやめて下さいね。私も適当に書いてしまったことですので…。真剣に質問されると困ります。。)

とにかく。

25日が終わったからには街も一気に年末の雰囲気になります。

それを無視してツリーを出しっぱなしにして、

「あ~、あそこの塾はまだクリスマスツリーを出してるよ~。」

みたいに思われたら嫌だな…と。

(そんなことを思う人がどれだけいるかも分かりませんけども…)

そんなことを考えているので、毎年12月26日は枕草子の一節が頭に浮かんできてしまうのです。

ですから今日は朝から一生懸命クリスマスツリーを片付けておりました。。(;^_^A

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