「読書感想文の書き方」について書かれた本について書く

 夏休みに入って数日が経ちました。いかがお過ごしでしょうか。部活で忙しい方も、勉強に力を入れている方も、体調にだけは気を付けてください。私事なのですが、昨年、汗をかいたまま扇風機の風を一身に受けてゲームをしていたら、見事風邪をひきました。熱も40度を超えて、ものすごく苦しかったです。とはいえ、それは自業自得で、因果応報で、身から出たさびなのですが。皆さんも気を付けてくださいね。

 さて、夏休みと言えば何を思い浮かべるでしょうか。私が中学生だったころは、部活動で炎天の下を駆け回ったり、休みの日には大勢の人でごった返す水上公園のプールで遊んだりしました。家にこもってゲームばっかりしている今に比べたら、それなりに充実した日々だったかと思います。

 しかし夏休み、遊んでばっかりではいられません。そう、夏休みには宿題があるのです。私は夏休みの宿題を八月の終わりまで取っておくタイプでした。中でも苦戦したのが読書感想文。「かりがね」という作文はまあまあ得意だったのですが、当時、あまり本を読んでいなかった私は読書感想文にかなり頭を悩ませました。中一、中二の時に何を書いたのかは覚えていませんが、三年の時に書いたのは太宰治『走れメロス』についてだったかと思います。

 今回紹介する本は、明治大学で教授を務めている齋藤孝先生が執筆した『だれでも書ける最高の読書感想文』という本です。

 実は最近、このコーナーを書くのにだいぶ時間がかかってしまいまして、どのように書けば本の魅力を最大限に伝えられるか、ということに頭を悩ませる日々が続きました。読書感想文なんて中学生でオサラバ、なんて考えていたあの日の自分に、もう少し文章を書く練習をしておいてくれと頼みたいくらいです。

 そんなときに書店で出会ったのがこの本でした。表紙に記されている「だれでも書ける」「最高」という甘い言葉に惹かれながらも、そんなにうまい話があるわけがないと、どこか半信半疑でこの本を手に取りました。

 早速、家に帰ってぱらぱらとページをめくってみました。数ページめくると、そこには太字でこんな言葉が書いてありました。

「めんどくさいことには意味がある。」

 耳が痛む言葉です。普段、私は何もかもめんどくさく感じて、色々なことを後回しにしてしまいます。思えば、この傾向は中学生の頃からあったのかもしれません。中学生の時、夏休みの宿題をぎりぎりになるまでやらなかったことの代償が、今現在、重たくのしかかっています。

 中学生のころの自分にこの本を渡したら、どんな反応をするでしょうか。十中八九、面倒に思って最後まで目を通さずにほっぽりだすでしょう。自分のことだから、嫌というほど分かります。今でこそ「本の紹介コーナー」という記事を書いている私ですが、さっきも記したように、昔はあまり本を読まなかったのです。

 今になってわかりますが、自分の意見や感想を相手にわかりやすく伝えるということは本当に難しいです。今、読んでくださっているこの文章を書いているときも、どうすれば面白くて読みやすい文章を作れるのだろうかと苦心しています。

 おそらく読書感想文という課題は、そういった伝える力を養うためにあるのではないでしょうか。もちろん、本を読むことも大切です。しかしその本を読んで何を感じたかを、誰かと共有することもまた重要だと思います。

 現代において、「読書」という行為は、基本的に孤独な行いです。映画のように、複数人で一つの作品を読むことは、国語の授業を除いてまずありません。

 読書とはそういった個人的な体験なのに、なぜ読書感想文を書かなくてはならないのか。それはやはり、生きていく上では、否が応でも他人とコミュニケーションをとらなくてはならないからではないでしょうか。他人と意思の疎通をする能力は、人生に必要不可欠な能力です。本を読むことを通して、他人と感想を分かち合う。そういった力を育てるために読書感想文という課題があるのだと思います。

 齋藤孝著『だれでも書ける最高の読書感想文』は良い感想文を書くための要素がたくさん示されています。それは同時に、他者に想いを伝える方法でもあります。一人で本を読むときでも、誰かに感じたことを伝えたいと思いながら読むと、もっと深く読めるかもしれません。

あとがき

 さて、というわけで、今回は『だれでも書ける最高の読書感想文』という本に書かれた方法を実際に参考にして、この文章を書いてみました。自分の体験を絡めたり、本文中から印象に残った箇所を引用してみたり、他にもいろいろな手法を参考にしました。「読書感想文の書き方」を題材にした読書感想文と言えるかもしれません。

 今回の記事の字数は、この文章も含めて大体2000字程度、原稿用紙五枚分です。自分が中学生の時に書いた読書感想文は、大体これくらいの分量だったかと思います。私が以前に書いた他の紹介コーナーに比べたら、二倍以上の分量です。普段、SNS上で140字くらいの文章しか書かない私にとって、この量の文章を書くのはものすごく大変でした。頭をひたすらに捻ってエピソードをでっち上げました。書くのにも大体五時間くらいかかりました。おそらく、読んでくださった方も大変だったかと思います。ありがとうございました。

 『だれでも書ける最高の読書感想文』にはコンクールの優秀賞を獲った方の読書感想文が引用されています。その方の文章は私の文に比べてはるかに読みやすく、実際に本を読んでみたくなるような力を持っています。もし読書感想文に苦戦を強いられている方がいらっしゃいましたら、ぜひお手に取ってみてはいかがでしょうか。(サポーター大崎)

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