完全にプライベートの話になってしまい恐縮ですが…
私自身は小さい頃はどちらかというと引っ込み思案な性格をしていました。
人前で話したり、人前でふざけたりするのは苦手でした。
私の妻はもっとそうだったらしいです。
一方、私の3人の子どもたちですが、上の2人の子達は人前で発表するときなどは緊張しながらもしっかりやっています。
幼稚園の発表会などでは緊張した顔をしながらも、真面目に歌を歌ったり、役を演じたりしていました。
まさに私や妻と同じタイプです。
親戚の子達を見ても、みんなどちらかというと緊張しながらも真面目に取り組む子達ばかりだったのです。
だから、発表会などで調子に乗ってふざけてる男の子を見ると
「あ~、あの子、ふざけちゃってるわ~。目立ちたいんだろうなァ~。幼稚園の先生もいつも大変そうだなァ~。」
と、他人事のように思っていたのです。
先日、年少の長男の初めての発表会がありました。
長男は少し…いや、まあまあ…いや、なかなかお調子者のところがあるので、ちょっと心配はしていました。
しかし、流石にいわゆる「発表会などでふざけまくって調子に乗って目立とうとするタイプ」ではないと思っていたのです。
上の2人の姉も、親戚の子達も、そして私も妻も人前では控えめなタイプばかりですので。
発表会ではさすがに緊張して真面目にやるだろうと。
「さすがに知らない大人がたくさんいる前でふざけないと思うんだけど…」
妻も私と同じように考えていたようです。
が・・・
予想は見事に初っ端から裏切られました。
となりのトトロの曲が流れ、発表会が行われるホールに園児たちが行進して入って来ます。
廊下の方で「うぉー」とか「パンチ!」とか「キック!」とか声が聞こえてきます。
(あ~あ、やっぱりそうやって目立とうとする男の子は年少くらいだといるよね~。どんな男の子なんだろ?)
みごとに長男でした・・・
幸い他の友達にパンチやキックをしている訳ではなかったのですが、リズムにのって空中にパンチやキックを放っているのです。
わざわざかけ声付きで。
園児たちがホールの舞台に並び整列します。
整列したとたん、わざとズッコケた男の子がいました。
やっぱり長男でした・・・
「イタタタタタ」とわざとらしく声をあげ、観客を見渡します。
本人が思ったよりも反応が良くなかったからか、ちょっと気まずい笑顔になっています。
気まずさを誤魔化そうとしたのか、再びズッコケます。
今度はさっきの3割増しくらい大げさにズッコケます。
しかし、会場は完全に白けています。
先生もそんな寒いズッコケを放った長男に構うことなく、ピアノで園児たちに礼を促します。
まわりの園児たちが礼をするのを「え?なになに?」みたいにわざとらしく見渡し、ふざけた顔で礼をする長男。
「なにやってんだ、あいつは・・・」
私と妻は唖然とするしかありませんでした。
まさか長男がこんなにも厄介なヤツだったとは…
担任の先生に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
おそらく普段の幼稚園での生活でも、調子に乗りまくって先生に迷惑をかけているのでしょう…
そんな親の気持ちを知らない長男は、再びホールに流れ始めたとなりのトトロに息を吹き返します。
「歩こう、パンチ!歩こう、パンチ!私は元気、パンチ!歩くの大好きパンチ!どんどん行こうパンチ、パンチ、パンチ!(以下、パンチ地獄が続く…)」
私は彼に空手を教えたことも、ボクシングを教えたこともないのです。
彼から「将来僕は空手の選手になりたい。」とか、「ボクシングで世界チャンピオンになりたい。」とか、そのような夢を聞いたこともありません。
なぜあんなにもパンチを連発していたのでしょうか?
家では上の2人の姉たちが勢力を張っているため、仮面ライダーなどパンチが必須となるアニメなどはほとんど見ていません。
なぜあのような行為に及んだのか・・・謎です。
家に帰ってから彼に聞いたのですが、彼の答えは「そんなことやってない。ちゃんと歌っていた。」でした。
明らかに嘘をついている表情をしながら、私の顔を見ないでそう答えていました。
私自身、決して子どもを甘やかして育てているつもりはないのですが、子育てとはなかなか難しいものですね・・・