昨日の公立高校合格発表にて山口学習塾の2021年の受験が終わりました。
こんな小さな塾に来てくれ、そして毎日勉強させられる大変な環境にもかかわらず、努力をやり抜いてくれた受験生たち、本当にありがとうございました。
また、お子様の通塾を支えてくれ、そして我々の指導にご理解ご協力いただきました保護者様方にも深く感謝を申し上げます。
今年の入試ほど、生徒や保護者様に支えられていることを感謝した年はありません。
コロナによる影響で何度となく授業の日時を変更したり、勉強時間を短縮したり、本当に受験生にご迷惑をおかけしました。
その中でもなんとかやり抜いて来れたのは受験生たちと保護者様方のご協力があってのことです。
社会全体を見渡せば多くの人が仕事に困ったり、日常生活でも相当の不便を強いられたりしている中、我々がこの仕事を続けることを許され、そして受験生たちを無事入試に送り出せたことは本当に感謝しかありません。
思い返せば一年ほど前に、突然の学校の休校から始まったコロナとの生活。
我々もこの先どうなるのか、先行き不安でいっぱいでした。
4月には緊急事態宣言が出され、学習塾の指導をそのまま続けて行くことができなくなりました。
周りの塾が次々にオンライン授業に進む中、我々は「このような付け焼刃のオンライン指導で果たして自信を持ってお金を頂いていいのだろうか?でも、このまま行けば経営が…」正直に言えば、色んな葛藤がありました。
4月の緊急事態宣言が出されて一週間は塾を開けて指導を続けましたが、「本当に感染の対策はこれでいいのだろうか…。こんな中、塾の営業をしていて周りに何と思われるだろうか…。」と心苦しい気持ちで毎朝教室のシャッターを開けました。
そして「自分自身がこんな気持ちなのに、そこに生徒を通わせるわけにはいかない。」そう思い、緊急事態宣言から一週間で塾を休校とせざるを得なくなりました。
正直に言えば、あの時は私自身の心が持たなかったのです。これ以上、この状況下で塾をいつも通りに続けることはできない、と私の気持ちが負けた部分があったのです。
保護者の方からも「学校が閉まっている中、塾を開けてもらって感謝しています。」という暖かい言葉を頂きました。励ましの言葉も毎日いただきました。
それでも感染のリスク、先行きの不安、そして周りの目、それらを考えると情けないことに私の気持ちが持たず塾を開け続けることができなかったんです。
「受験学年になったのに塾が閉まってしまう…」受験生たちは大きな不安だったと思います。本当に申し訳なく思います。
それでも毎週の課題を本当に皆さんがしっかりやって来てくれました。
週に一回、非常に短時間でしたが、皆さんの笑顔を見ることで私も本当に勇気づけられました。
中には我々が作った拙い授業動画を毎回しっかり見ている、と伝えてくれる生徒もいて、恥ずかしい気持ちとともに嬉しい気持ちになったのを覚えています。
部活の大会も軒並みなくなり何となくの雰囲気の中、皆さんは受験生活に突入しました。
私自身もコロナの休校開け、入試範囲の削減、北辰テストの変更など今までにない状況になかなか塾の方針を決めることができない部分がありました。
「今年の受験生はもしかしたらいつもと違って受験生としての意識がつかないかもしれない。必死さを持てないかもしれない。」
そんなことを考えると非常に不安でした。
しかし、今年の受験生は私の不安をよそに、本当に一生懸命勉強に取り組んでくれました。
例年の受験生よりも真剣な姿が毎日教室にありました。
皆さんの様子を見ていると私の不安も徐々にかき消され、「目の前の受験生の成績を何としてでも上げる。目の前の受験生を全員合格させる。」そういう強い気持ちを持てるようになっていったのです。
入試直前には再び緊急事態宣言が出され、塾でも食べ物を禁止せざるを得ない状況になりました。普段なら休み時間に友達と談笑しながらお菓子を頬張ったり、一緒に昼食を食べたりするのも数少ない受験生の楽しみだったのですが、それもなくなりました。
申し訳なく思いながらも、休み時間の過ごし方について厳しく注意したこともありました。それでも皆さんは何一つ嫌な顔をせずに塾に通い続け、目の前の勉強に取り組み続けてくれました。
教室の日めくりカレンダーが一桁になり、皆さんの様子が一気に緊張に包まれ始めた時、今年も素晴らしい受験生たちと素晴らしい受験生活を送れたことに感謝をしました。
きっと君たちのこの一年の努力は周りの人も勇気づけたはずです。
私自身は君たちがいなければこんなに素晴らしい一年を過ごすことはできなかったでしょう。どんなに先行き不安でも、どんなに困ったことが起きても、教室に行けば君たちがいつもと変わらない姿で必死に机に向かっている。それを見て私は何度も助けられました。
山口学習塾の2021年の受験生たち、こんな状況でもあれだけ努力ができたんです。それを誇りに思ってください。
これから先、まだまだ何が起こるか分かりません。順調に行かないこともたくさんあるかもしれません。
そんな時はこの受験勉強を思い出してください。皆さんなら何があっても乗り越えられる、この大変な高校入試を乗り越えたんですから。
私も皆さんのことを忘れません。皆さんの姿を忘れません。何があっても皆さんのように前向きに、ひたむきに努力を重ねていきたいと思います。
2021年の受験生たち、本当にありがとう。
皆さんの今後の活躍を心から願っております!