海なし県の民、海の日を語る。

今日は「海の日」でしたね。

われわれ埼玉県民にとっては、なんとも虚しい響きのある日かもしれません。

海の日というのは、

「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国家日本の繁栄を願う」日とのことです。

われわれ埼玉県民は「海の恩恵」をなかなかイメージできないですよね…

海がありませんから。

われわれ川越の人間にとっては、下手すると海よりも伊佐沼の方がイメージしやすかったりしますよね…

(小中学生の皆さんにとっては水上公園の方がイメージしやすいでしょうか。私は現在、狭山市民なので海よりも入間川ですが…)

さて、そんな我々にとってなじみのない「海」に関する祝日ですが、もともとちゃんと由来があります。

1876年に明治天皇が東北地方を回った時、青森から函館を経て横浜まで帰ったそうです。この横浜に帰った日が7月20日だったらしく、その日を「海の記念日」としていたそうです。

さて、この「海の記念日」ですが、もともと休みだったわけではありません。

「海の日」として休みになったのは、1996年からなんですね。

1996年から7月20日は「海の日」として祝日になりました。

「・・・あれ?ちょっと待って。今日って7月18日じゃん!おかしい!!」と気づいた方、鋭いですね。

そうなのです、今日は7月18日なのです。7月18日なのに「海の日」なんですね。

これにも理由があります。

ハッピーマンデー制度というものが導入され、もともと7月20日であった「海の日」は、2003年以降は7月の第3月曜日に移動することとなったのです。

ハッピーマンデー制度というと響きは何だか面白可笑しいですが、祝日を月曜日に移動することによって土日月の3連休を増やし、国民に余暇を過ごしてもらおうという制度なのです。

「海の日」以外でも、「成人の日」「敬老の日」「スポーツの日」がハッピーマンデー制度の適用を受けています。

これによって私が子供の時よりも、だいぶ3連休は増えているんです。

さて、ハッピーマンデー制度を知ると、こう考える人も出てきます。

「だったら、他の祝日も月曜日に移してくれ!その方が3連休が多くなって良いじゃないか!」と。

気持ちは分かりますが、もともと祝日というのは意味があってその日に決まっています。それを「3連休があるとハッピーになれるから!」という理由でホイホイ移動させてしまうのも、やはり違和感があるような気がします。

たとえば5月3日の「憲法記念日」。1947年5月3日に日本国憲法が施行された日を記念して制定されています。

関係する日として11月3日の「文化の日」。これも1946年11月3日に日本国憲法が公布されたことを記念して制定されています。

このような日を3連休が欲しいからと移動させてしまっては、ちょっと祝日の意味が薄れてしまいますよね…

「海の日」からちょっと話が飛躍してしまいましたが、調べてみるといろいろ面白いことがあります。

ちなみに埼玉県と同じく内陸県(海なし県)の奈良県では、「海の日」にあたる日を「奈良県山の日・川の日」として条例で定めているそうです。

「海がない代わりに、身近にある美しい山や川を次世代に残していこう!」ということで定めたようです。

奈良県のように埼玉県でも「海の日」に別の名前を定めるとしたら何がいいでしょうね。「埼玉県山の日・川の日」というのも、平野部の川越に住む我々だとちょっとピンとこないような気もします。。(私は狭山市民ですが…)

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