意味を知りたい、それこそが「覚えたい」の証

昨日の中3理社の授業で社会の記述式問題のテストを行いました。

まず、問題と答えを見て暗記をしてもらったのですが、その際に多くの質問が受験生から出ました。

この文章の意味を教えて下さい、という質問です。

「日本銀行が一般の銀行から国債を買い取り、市場の通貨量を増やす」

「後鳥羽上皇を隠岐に流し、朝廷を監視するため京都に六波羅探題をおいた」

など。

答えを覚えるために、「これってどういう意味なんですか?」という質問が続々と寄せられました。

受験生として、とても良い姿勢だと思います。

たしかに社会は暗記教科という側面が強いと思います。

ただ、それでも丸暗記だけで乗り切るのはかなり困難だと思うのです。

「日本銀行と一般の銀行って何が違うの?国債って一体なに?市場って魚市場みたいなところ?通貨量ってどういこと?」

こんな状況で解答をそのまま丸暗記をするのは至難の業だと思います。

「〇×△◆□?」という意味のない記号の並びを覚えるのと同じようなものだと思うのです。

仮にその日のテストはできたとしても、入試本番まで頭の中に残すことは不可能に近いでしょう。

定期テストは出題範囲が狭いですしテストの日も近いですから、もしかしたら「意味は分からないけど、とりあえず言葉だけ覚えて乗り切る!」という作戦が通用した部分があったかもしれません。

しかし、入試はそうはいきません。

強固に記憶に残しておかなければ、入試当日に正しい解答を書くことはできないでしょう。

そして、強固に記憶に残しておくには、「自分の言葉で説明できるくらい」にその解答を理解する必要があります。

今の受験生たちはそれが分かっているのだと思います。

「丸暗記ではすぐに忘れてしまう。それではダメだ。意味が分かるようにならなければ、入試本番で出されたら正しく説明できない。」

そういう思いが、昨日は受験生全員から溢れていたように思います。

皆さんの強い思いを感じたので、私もいつもよりも熱が入りました。

分かりやすいようにできるだけかみ砕いた言葉を選び、イメージしやすいように可能な限り図を描いて。

質問に来た全員が食い入るように私の解説を聞いてくれましたし、他の人の質問の解説をノートに取っている人もいました。

皆さんの「その意味が知りたいんだ!」という姿勢は、まさに「その知識を覚えたいんだ!」という気持ちの表れだと思います。

そして、それは「入試本番で1点でも多く取りたいんだ!」という強い気持ちの表れだと。

来週から冬期講習が始まりますが、戦う受験生の姿が今年も教室にあります。

皆さんの覚悟に応えるために、私も一層気合を入れて行きたいと思います!

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