地域の中で必要とされる塾になるために

私事の報告で大変恐縮なのですが、先日第三子となります長男が生まれました。

昨日はその関係で教室を不在にしてしまい、申し訳ございませんでした。

2007年に開業した山口学習塾も今年で11年目になります。

この11年私自身にも色々なことがありましたが、塾も本当にいろんなことを通して大きくなってきました。

私はどちらかというと「塾は勉強のみを教えるところ。」「成績向上と志望校合格だけを使命とするところ。」「だから生徒との関係も受験が終わったらそれまで。」というような方針で塾を運営してきたようなところがあります。

他の塾の先生のように「勉強以外の人間力も鍛える。」とか「将来役に立つような人材を育てる。」など、素晴らしいことが言えるような人間ではないと私は自覚しています。だから自分の限りある力を自信のある「学習指導」に絞って全力投球してきたように思います。

でも、振り返ってみるとやっぱり塾の経営というのは、「勉強だけ」「受験だけ」では終わらないのだと思うようなときもあるんです。

ファミレスやコンビニで卒業生がアルバイトをしているのに出会うことも珍しくなくなりました。保護者様と近所で出会って立ち話をすることも多々あります。それこそ山口学習塾にアルバイトとして戻って来てくれた卒業生もいますし、そこから社会人として飛び立っていく子もいます。

今回の長男の産院にも卒業生が働いています。彼女が私の長女や次女とハイタッチをしてくれたり、バイバイをしてくれたり。そういう姿を見ていると、すこし違和感を感じながらも、自分のやっている塾講師という仕事は本当に有難いものだとつくづく実感します。

われわれは皆さんに「成績のためだけ」「受験のためだけ」に「勉強だけ」を徹底して教えているつもりです。その姿勢は今後も変わらないと思います。でも、生徒の皆さんは山口学習塾で「勉強だけ」を徹底して取り組むことで、「勉強以外の何か」も見つけてほしいと思います。

今回、産院で会った卒業生も、今サポーターで働いてくれている卒業生たちも、みんな始めは「勉強だけ」を徹底して取り組んだのだと思います。でも、本当に真剣に「勉強」に取り組む中で挫折や喜びや達成感を味わって、自分を誇りに思ったり、仲間の大切さを考えたり、「勉強だけにとどまらない」成長をしてくれたのだと思います。

産院で会った卒業生が義母に向かって「先生には色々教えてもらったんです。」と言ってくれました。大変ありがたい言葉で嬉しかったのですが、それは違うんです。私が教えたのは「勉強だけ」なんです。でも、彼女は本当に一生懸命勉強に取り組んだからこそ「自分で色々学んだ」のです。

それでも、彼女のように社会で活躍している卒業生を見ると、自分のやっている仕事を少しだけ誇りに思うことができます。

改めて山口学習塾が地域の皆様に支えられていることに感謝いたします。そして、今後も期待を裏切らないような学習塾であり続けるために、スタッフ一同努力を重ねてまいります。

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