人の振り見て我が振り直せ

私の家族の話になります。

この春、長女が小学2年生になりました。

誰に似たのか友達の少なかった長女にも、仲の良い友達ができたようでホッとしています。

そんな長女の担任の先生がおじいちゃん先生になったそうです。

妻の話によると見た目は温厚そのもの。

しかし、保護者会のときに

「私は生徒さんを叱るときはハッキリ叱ります。もし、お子様が『怖くて学校に行けない』など口にすることがあればお伝えください。自分でも気づかないうちに怖くなりすぎることもあるかもしれませんから。遠慮なくご家庭の方から私に注意を入れていただければと思います。」

そんな話をしてくれたようです。

私も指導をする仕事をしていますので、大ベテランなのにこんな言葉を正直に話せる先生に感心いたしました。

長年、教師という仕事をしていればプライドもあるはずです。

「自分がやっていることこそが正しいのだ」という気持ちもあると思うのです。

それでもこうして謙虚な意識を保ち続けられる姿勢は是非見習わなければいけないな、と。

そんな厳しい面もあるおじいちゃん先生ですが、忘れ物にはとくに厳しいらしく…

ここで冒頭の長女の新しい友達の話が出てきます。

この子が忘れ物が多いらしいのです。

忘れ物が多く、おじいちゃん先生にいつも叱られていると。

長女はそれを見ているので、持ち物の確認や宿題に対して、一年生の時とは比べ物にならないほどしっかり自己管理をし始めています。

まさに「人の振り見て我が振り直せ」です。

そんな長女ですが、先日、宿題のプリントを失くしてしまいました。

一生懸命探してもどこにもない。(冗談みたいな話ですが、3歳の長男の口の中まで真剣に調べていました…)

おそらく学校に忘れてきたのだろう、と。

そのまま忘れていくと自分も友達のように叱られてしまう…

そこで長女が考えたのは、「お母さんに頼み、ノートにひっ算問題を作ってもらい、それを解いて学校に持っていく」という作戦。

先生に怒られないように、プリントではおそらく10問前後であったものをあえて倍の20問にして。

「宿題は忘れてしまったけど、倍の計算問題をやったので許してください!」という気持ちだったのだと思います。

長女の姿を見ていると集団生活で学ぶことは多いんだなぁ…と改めて思いました。

私などは塾長と呼ばれ、また別の場面では社長と呼ばれ、ともすればお山の大将のようになり、他人から学ぼうとする意識が薄くなってしまう生活を送っています。

私もまだまだ未熟者ですので、偉そうにふんぞり返っていては樋口や矢田にも見捨てられるでしょうし、何より生徒さんからも見放されてしまうと思います。

「人の振り見て我が振り直せ」

実は私自身が一番心に刻まないといけない言葉なのかもしれないな、と。

周りをよく見て、「自分の振る舞いが果たして正しいかどうか」を常に考えていきたいと長女の姿を見て思いました。

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