ここでは、私が高校受験をどのように乗り越えたかを記し、受験生の皆さんにアドバイスを伝えられたらと思います。
私が第一志望の公立高校に合格するにあたり、まず一番大きかったのは切磋琢磨できる仲間の存在でした。私が思うに、辛い受験勉強を乗り越え自らが掲げる進路希望を実現するのに欠かせないものは “モチベーションを維持すること” です。中学三年生の頃の私はこれまでの人生で一番と言っても過言ではないほど勉強に対する意識が高かったと思います。私は非常に負けず嫌いな性格であったが故に、「アイツらに負けたくない。」その一心で授業や自習に取り組んでいました。私の場合は、競い合える仲間がいたことがモチベーションの維持に直結しました。彼らがいたからこそ公立高校に進学することができ、今の私があるのだと言えます。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、それほどまでに私にとって“競うこと”はやる気につながっていたのです。
そうは言っても、私の勉強に対する態度が最初から前向きだったわけではありません。
私は親の薦めから、小学六年生の終わり、中学入学直前にこの山口学習塾に入塾しました。勉強はどちらかといえば得意ではありましたが、好んで勉強したいとは思いませんし、ましてやこの塾がなかなかに厳しいと聞いていたものですから、まだ塾に入る必要はない、そう言って入塾を先へ先へと伸ばそうとしていました。そんな私の努力(?)も虚しくこの山口学習塾に入れさせられた私ですが、やはり勉強することに対して消極的でした。少しでも勉強時間を減らすために「自転車がパンクした。」と言い訳をし、友達とゲームをして塾に行く時間を遅らせちゃったりなんかしていました。その言い訳がバレて注意されたときの山口先生の冷ややかな声音と表情は今でも鮮明に覚えています。縮み上がりました。
その一件から、勉強に誠心誠意取り組むことを“神”に誓いました。ですが、中学に入ってから初めての定期テストの結果は微妙で、胸を張れるものではありませんでした。というのも、当初は自習に取り組んではいたものの、時計の針が進むのをいちいち気にしたりトイレに必要以上に行って時間を稼ごうとしたりするタイプの生徒だったので、そもそも真面目に取り組んでいるとは決して言えなかったのです。私の中の“神”はあの件からすぐにどこかへ旅立ってしまっていたみたいです。困ったものですね。このような態度で自習に取り組む生徒は一人もいないのが理想ですが、皆さんのなかにも共感できてしまう生徒がいるかもしれません。
このような低い意識で取り組んでいた私でしたが、ある時から心を入れ替え、勉強に対する意識が前向きになるようになりました。テスト対策の自習に慣れ始め、密度の高い勉強をするようになったからでしょうか。ある回のテストで順位がぐんと上がりました。ここが私のターニングポイントとなりました。当時はやはり嬉しかったですし、何よりも自分の力がまだ限界ではないことを知れたことで勉強への意欲につながりました。だんだんと順位を上げていくうちに、同じ塾に通っておりトップ層にい続ける一人の友達の背中が見えてきました。それからは、彼に勝つことを目標にしました。人は、目標を設定するとそれに向かって突き進むことができます。私もその目標を達成するためにひたすら課題に取り組みました。目標を達成しようとした努力が報われ、ある回の定期テストでようやく初めて彼に勝つことができました。このあたりから、私は自分の持つ実力をフルに発揮できるようになった気がします。
定期テストで彼と肩を並べられるようになったのも束の間、いよいよ中学三年の六月になり、入試対策の受験勉強が始まりました。配られる大量の課題に取り組む際にも、仲間たちより早く、正確に終わらせることを意識していました。ここにも私の負けず嫌いな性格が出ていたのでしょう。あくまで私の考えですが、ただ一人で目の前の課題に取り組むのではなく、ちょっとした課題でもいちいち競い合う方が学力の向上に効果的に繋がると思います。
ここまで長々と喋ってしまいましたが、結局何が伝えたかったのかというと、「小さなことでも仲間と競い合え。」 ということです。よく「受験は団体戦だ。」と言われますが、いざ自分の受験期を振り返ってみるとまさにそうだったなと思います。受験本番で実際に戦うのは個人ですが、それまでのしばらくの期間は一人で戦っているわけではありません。辛く長い受験勉強に共に臨む仲間たちの存在を忘れないようにしてください。
繰り返し仲間の存在を強調してきましたが、皆さんと一緒に戦ってくれているのは先生方も同じです。先生方は皆さんのことを第一に思ってくれています。頼れる場面ではとことん頼りましょう。また、私たちサポーターも皆さんの力になりたいと思っています。すべて答えられるわけではないかもしれませんが、遠慮せずに、どんどん質問に来てください!精一杯の尽力をします!一緒に頑張りましょう!
皆さんが希望する進路を実現できることを心から応援しています。