「聞いてもらいたい!」という気持ち

埼玉県各地で私立高校の説明会が行われています。

この説明会、受験生や保護者様が対象の説明会ではありません。

なんと塾の先生対象の説明会なのです。

おそらくですが、県内のほとんどの私立高校で「塾の先生対象の説明会」というのは行われていると思います。

私も、皆さんが受験する可能性が高い私立高校の説明会には積極的に参加しています。

その学校の特徴や、授業のシステム、合格実績などを聞くわけですが、私が参加する目的はそれだけではありません。

学校の先生の話し方、話している時の姿勢、そういうものも勉強したいと思っているのです。

とある2つの私立高校を参加したときの話をします。

2つとも入試の偏差値でいえば大差のない学校です。

進学実績もそれほど大きくは違いません。

また、どちらも西部地区の駅から離れたところにある学校です。

私立の学校ですから、どちらも校舎はキレイです。

受付の先生方の対応も非常に親切でした。

しかし、この2つの学校の説明会に参加した後、私の中には大きなイメージの差ができていました。

一方の学校を「普通の学校」と感じ、もう一方を「すごく良さそうな学校」と感じました。

それはなぜか。

理由はたった一つです。

「話をされた先生方の熱意」です。

いや、「熱意」は目に見えませんので、正確には「話し方」と言った方がいいかもしれません。

一つ目の学校の先生方は、どちらかというと淡々と学校の説明を話されていました。

余計な話もほとんどなく、必要な話を決められた時間内に話しきる、という雰囲気で。

話が分かり難いだとか、声が小さいだとかは全くありません。

「人前で話をする」ということで見れば、私なんかよりも全然慣れていらっしゃるな、と。

さすが学校の先生だな、という印象は受けました。

もう一つの学校の先生方。

「聞いてほしい!」という気持ちが伝わるようでした。

決められた説明を話しきる、ということではなく、目の前の塾の先生たちに「これを伝えたい!」という気持ちが何となく伝わるのです。

スラスラ話す、という意味では先ほどの学校の先生たちの方が上手だったのかもしれません。

でも、ところどころ間があいたり、言葉に詰まったりしながらも、この学校の先生方は私たち塾の講師達に訴えかけるように話すのです。

「この学校は本当に良い学校だから、ぜひとも塾の生徒さん達におススメしてください!お願いします!!」と。

説明会など行くと、正直、「ちょっと飽きたな~」と集中力が切れてしまう瞬間があります。(そういう時に「あぁ、授業中の生徒たちも同じ気持ちなんだろうなぁ…」と、反省したりするのですが。。)

しかし、この学校の先生方の熱い話し方に、私はついつい最後まで聞き入ってしまいました。

そして、思いました。

「この先生たちの授業は分かり易くて面白いんだろうなぁ~。良い学校なんだろうなぁ~。」と。

(学校名は言いません。皆さんの大事な学校選択に私の余計な気持ちが影響してしまうのはマズいですので。。)

話し方って大事です。

上手に話すことも、もちろん大事だと思います。

しかし、それ以上に「この話を絶対に聞いてほしいんだ!」という気持ちが大事なのかもしれないな、と。

私もこの学校の先生方の話し方、いや、「話を聞いてもらいたい!」という強い気持ちを見習わないといけません。

生徒さん達が「山口先生の話は熱がすごくて聞かざるを得ない。。」と感じてもらえるほどの熱意を言葉に込められるようになりたいと思います!

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