「その1時間」は1時間以上の価値がある

先日、中学2年生の男の子が言いました。

「本当はこの時間で帰る予定だったのですが、もう1時間延長して勉強していっていいですか?」と。

この言葉、なかなか言えることではないと思います。

遊びを1時間延長するのではないのです。

好きなゲームを1時間延長するのは簡単です。

友達との電話を1時間延長するのは簡単です。

楽しいことを1時間延長するのは誰だってできます。

(私の子どもたちは妻が見ていないと、決まってこっそりゲームの時間を延長していますので…)

でも、この生徒さんは「勉強時間」を1時間延長すると言ったのです。

もちろん、私が強制したわけではありません。

自分自身の意志でこの生徒さんは言ったのです。

その生徒さんの勉強の様子を見ていると、本当に集中しているんですね。

問題を読む目線、ペンを走らせる手、机に向かう体の姿勢、その様子がまるで何かのスポーツをしているかのように生き生きとしているんです。

適切な表現か分かりませんが、「楽しそう」なオーラが体の周りにあふれているんです。

今まで多くの生徒さんを指導させて頂いていますが、こういうオーラがみなぎっている生徒さんはやはり成績が伸びる傾向にあります。

「やらされている勉強」ではなく、「自らやる勉強」に移った生徒さんは強いです。(だからこそ受験生の最後の追い込みはものすごく成長するのです。)

もしかしたら、この生徒さんは今、「やらされている勉強」⇒「自らやる勉強」に変わりつつあるのかもしれません。

「もう1時間延長していいですか。」の「その1時間」。

それは1時間分の勉強量が増えただけではないと思います。

その意識で勉強していけば、これからの1分1秒の知識の吸収率、知識の定着率も大きく変わることでしょう。

次の学年末テストは非常に楽しみです!

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