「ごめんなさい」を教える難しさ

山口学習塾は勉強を教えるところです。

こんなことを言うと、

「学習塾なんだから当たり前だろ?何を言ってるんだ?」

そう思われるかもしれません。

しかし、「躾」にこだわる学習塾さんもあります。

挨拶や礼儀などをしっかり教えることを大事にされている塾さんもあるようです。

実は私自身、そういった挨拶や礼儀などはとても大事だと考えています。

そして少なからず挨拶や礼儀なども学習と関わる部分があるのではないか…とも思っています。

でも、私は山口学習塾を開業してから、生徒さんに挨拶や礼儀の指導をしたことは一度もありません。

いわゆる「躾」みたいなことを生徒さんに行おうと思ったことは一度もありません。

学習にも関わるかもしれない大事なことをなぜやらないのか?

理由は簡単です。

やれないから、です。

挨拶や礼儀など、「躾」に関する部分はわれわれ塾講師の出番ではないと思っています。

私個人の意見ですが、挨拶や礼儀などは勉強よりも大事なことだと思うのです。

しかし、われわれ塾講師はあくまで「勉強を教える職業」です。

われわれは勉強に関してはプロとして責任を持って教えることができますが、勉強よりも大事なことは教えられません。(あくまで個人的な意見です。)

そこはご家庭にお任せするしかないと思っています。

誤解されては困りますが、「挨拶や礼儀については教えない」=「挨拶や礼儀を軽視している」ではありません。

挨拶、礼儀はとても大事だと思っていますが(そもそも私は柔道部出身なのでそういうことは学生時代に徹底的に叩き込まれていたりします 笑)、それはたかが塾講師には教えることはできない、いつもお子様のそばにいるご家庭に任せるしかない部分だ、という認識でいるのです。

有難いことに山口学習塾に通われているほとんどの生徒さんが、挨拶や礼儀に関してはしっかりとご家庭で身につけてくれていますので、何も教える必要は元々ないのですが。

では、なぜこんな記事を書き進めているのか。

実は私自身が親として「躾」という難題にぶち当たっているからなのです。

「躾」なんて大げさな言葉を使う必要もないかもしれません。

「ごめんなさい」を教えるのに非常に苦労している、と言った方が分かりやすいですね。

先日、小学1年生の次女が4歳の長男とふざけ合っている最中に、長男のお気に入りのオモチャのサングラスを壊してしまいました。

わざと壊したわけではなかったようですが、大事なサングラスを壊された長男は大泣きしていました。

その鳴き声に気付いた私が現場に駆けつけると、壊れたサングラスを次女が笑いながら適当に直そうとしていたんです。

その様子を見た私は、

「ちゃんと謝ったのか?」

と次女に言いました。

すると次女はあっけらかんとこう言うのです。

「わざとじゃないもん。」

当たり前の話ですが、人に迷惑をかけたら謝罪をしなければいけません。

それがわざとか、わざとじゃないかは関係ないわけです。

「わざとじゃなくても謝りなさい。」

私が少し強めに言うと、次女はその場で丸まって顔を隠してしまいました。

きっと彼女の気持ちは

(わざとやった訳じゃないのに何で私だけ怒られないといけないんだよ。コイツだってふざけてたんだぞ!)

そんな感じだったのでしょう。

最近、彼女は自分が不利になるとこうやって逃げるようなところがあります。

成長にともなってプライドや恥ずかしさみたいなものが芽生えてきているのかもしれません。

しかし、こうやってすねれば逃げられると勘違いされてはマズいと思うのです。

納得できないことが多少あったとしても、確実に人に迷惑をかけたのであれば謝罪をするのが人として当たり前のことだと。

親としては、そこは絶対に教えなければいけないことだと思いました。

「謝りなさい。」と何度言っても、うんともすんとも言わなくなった丸まった次女。

私は彼女が大事にしているオモチャのサングラスを持ってきました。

「もしお前のサングラスが壊されたらどういう気持ちになる?それを考えたら謝らないといけないんじゃないか?」

そう言っても、彼女は丸まったまま。

「もし、謝らないのであれば、お父さんはお前のサングラスを壊すぞ?」

そう言っても、彼女は丸まったまま。

う~ん・・・まいったなァ…と。

このまま流してしまったら、「何かあってもすねれば逃げられる」という癖がついてしまうかもしれない。

とは言っても、彼女が大切にしているサングラスを壊してしまうのもやり過ぎな気がするし…

難しいのです、こういうケースは。。

育児評論家の方に言わせれば、「じっくり子供の気持を聞いてあげて」なんて話が出るのかもしれません。

でも、ウチの次女はそんなに優しく話を聞いてあげても図に乗ってふざけるだけのような気もするのです。

優しくじっくり話をしても真剣に反省なんかしないような気もするのです。

(こんなことを書くと、育児評論家の人には「自分の子どもを信じてあげないでどうする!!」とお叱りを受けそうな気もしますが…)

悩んだ挙句、私が取った行動は「次女のサングラスを壊す」でした。(果たして正しかったのかどうか…、今でも悩んでいます。。)

もちろん、次女はその様子を見て大泣きです。

弟に謝るどころではありません。

私も大泣きをしている次女を見て

(今、謝らせるのはとてもじゃないけど無理だろうな…)

と思いました。

その夜は、

「大事なものを壊されたらどんな気持ちになるか、しっかり覚えておきなさい。」

とだけ伝えました。

次女は全く私の方を向いてはくれませんでしたが…

彼女はその夜は泣きながらいつの間にか眠ってしまいました。

次の日の朝。

すでに次女と長男は仲直りをしていたようで、何ごともなく一緒に遊んでいました。

「M(長男)に何か言うことがあるんじゃないか?」

と、次女に言うと

「もう謝ったもん。」と。

(あぁ、さすがに悪いと思っていたんだな…よかった。)

少しホッとしました。

ただ、

「なんで私がお前のサングラスを壊したのかは分かってるか?」と聞くと、

「Mのサングラスを壊したから。」と言うんですね。

う~ん…違うんですよね。。(;^_^A

私が彼女に感じて欲しかったのは、「人のサングラスを壊したから怒られた」のではなく、「人に迷惑をかけたのに謝れなかったから怒られた」なんですよね。。

「それは違うぞ。私がお前のサングラスを壊したのは、Mのサングラスをお前が壊したからじゃないぞ。Mのサングラスを壊したのにMに謝れなかったからだ。でも今日、Mに謝れたのはスゴイな。お父さんもお前のサングラスを壊して悪かったな、ごめんな。」

そんな言葉をかけて、仕事場に向かったわけですが…

果たしてどれくらい私の気持が分かってくれているのか…

全く自信がありません。。

自分自身がこんな調子なので、塾で生徒さん達に挨拶や礼儀について言えることがないのです。

(むしろ生徒の皆さんがご家庭でどのように礼儀や挨拶を身につけて来たのか、教えてもらいたいくらいなのです…)

情けない話ですが、子どもの躾に関しては私はまだまだド素人ですし、プロになる日が来ることはない気がします。

ちなみに妻には

「サングラスを壊すのはいくら何でもやり過ぎでしょ。」と陰で言われました。

(だったらどうしたらよかったんだよ?)

と思いましたが、それを口にしたら今度は大人の喧嘩が始まりそうなので黙っていましたが…

いや、私だって次女のサングラスを壊した後で彼女が大泣きをしている姿を見たら、なかなかの罪悪感があったんですよ・・・(;´д`)トホホ

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