「山口学習塾は成績の良い生徒ばかりが通っている。」
「学年10位以内の生徒ばかりを対象にしている。」
そんな声を聞くことがありますが、そんなことはありません。
いろんな生徒さんに通っていただき、それぞれの生徒さんがそれぞれの目標に向けて努力を重ねています。
ただ学習塾も商売ですから、どうしても「〇〇点アップ」「学年〇位達成」そういう言葉で塾としてアピールすることが多くなってしまいます。
しかし、そういったインパクトのある、分かりやすい部分ではないところに大きな成長が見られることも多いのです。
今年の夏前に入塾してくれたある生徒。
入塾のときにたまたま少しの時間だけ数学の計算の指導をしました。
私が空いたほんの少しの時間だけではありましたが、その生徒の計算力はある程度は分かりました。
小学校の計算からつまずき、中学校の数学の基本から穴が開いている状態でした。
そのとき私が感じたことは「正直、なかなか難しいかもな…」ということです。
穴がかなり開いた状態で中学生になってしまっているな、と。
そこから2か月弱経ちました。
この2か月弱、スタッフからたびたび様子は聞いてはいたのですが、私自身は普段は数学の授業を担当していませんので、実際に指導をする場面というのはありませんでした。
スタッフからの話では、「まだ不安はあるけど、徐々に変わってきた気がする。計算力が着実に積みあがっている様子が見える。」そういう言葉を聞いていました。
先日、たまたまその生徒の質問をいくつか受ける時間がありました。
驚きました。
小学生の計算もままならなかったのに、いつの間にか文字式の分数の計算をしているではありませんか。
しかも、分配法則も当たり前のように使って・・・
何より驚いたのが、はっきりとした口調で具体的に質問をしてくれる姿です。
私の印象では、分からないところがあっても、なかなか質問を切り出せず、分からないまま流してしまうイメージだったのです。
だからスタッフ達には、こまめに計算式をチェックして、手が止まっているとき、明らかに集中が切れたときにはすぐに声をかけるように指示していたんです。
もう頻繁に声をかける必要もなさそうです。
分からなければ本人が積極的に動いてくれますから。
「〇〇点アップ」「〇〇位突破」など、分かりやすい形があるわけではありませんが、入塾当初とは人が変わったかのように学習に取り組む姿に大きな成長を感じています。