蝉の声

 国語担当の大崎です。

 先日(といっても二か月ぐらい前ですが)、中学二年生の授業で「クマゼミ増加の原因を探る」という単元を勉強しました。そのさいに、C教室にあるテレビを使って、生徒たちに蝉の声を聴いてもらいました(虫が嫌いだった人、申し訳ありません)。

 題にもあるクマゼミのほかに、ミンミンゼミ、ニイニイゼミ、ツクツクボウシなどの鳴き声を聞いてもらいました。ほかにもヒグラシなどの鳴き声も聞いてもらいました。

 セミなんてどの種類でも一緒だと思う方もいるかもしれませんが、実はタイトルのクマゼミは関西圏にしかいないセミです。また、ヒグラシはこの辺りの住宅街では見られない、めずらしいセミです。アブラゼミやニイニイゼミの声は耳にすることが多いと思いますが、ヒグラシはもっと木々が生い茂っている場所や、山付近にしか生息していません。都市化が進むとアブラゼミが増え、反対に森林が伐採されると薄暗い場所を好むヒグラシの数は減っていくそうです。物悲しいヒグラシの声は風情がありますが、そう簡単に聞けるものではないらしいですね。

 川越市がおこなったセミのぬけがらの調査によると、初雁(はつかり)高校の裏の森、大東西中の近くの()()大橋(おおはし)緑地や安比奈親水公園、池辺(いけのべ)のあたりでヒグラシのぬけがらが見つかったそうです。ヒグラシは日中には鳴かないので、明け方か夕方にその付近に行けば、声が聞こえるかもしれません。

 ただし、参考にした川越市の調査は平成20年、2007年に行われたものです。そのころからは環境も大きく変わってしまっています。川越市のあちこちをめぐって、ヒグラシがまだ川越にいるかどうかを探してみるというのも、夏休みの自由研究のテーマとしておもしろいかもしれません。

参考:「市民環境調査 セミのぬけがら調査 報告書

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