「薬缶」という言葉。
おそらくですが、私は死ぬまでこの漢字の読み方を忘れることはないでしょう。
まさか、こんなにも身近にあるものの漢字を知らなかったとは…
先日、小学4年生の長女が自由帳に「薬缶」と書いて私に見せて来たのです。
「これ、読める?」
と・・・
その意地悪そうな表情。
これで私が間違えようものなら、どれだけ馬鹿にされてしまうか。
(長女の表情から察するに、普通の読み方ではないはず…。きっと友達かYouTubeあたりで「読み方が難しい言葉」として、ネタを仕入れて来たのだろう。くすりかん、これは違うな。やくかん・・・ん?やくかん、やくかん、やかん!?やかん!?いやいやいや、待てよ。もしかしたら、薬という漢字を習ったばかりで単純に「くすり」という読み方を知ってるか試している可能性も無きにしも非ず。でも、「くすりかん」って聞いたことないぞ…。どっちだ?「やかん」なのか?「くすりかん」なのか?)
一瞬の間ではありましたが、私の頭の中では「やかん」と「くすりかん」が凄まじい綱引きを繰り広げていました。
そして、私が出した答えが
「くすりかん・・・」
でした。
「はい、ブッブー!”やかん”でしたー!」
(あ~クソッ!やっぱりそっちだったかぁ~!!なんで俺は「くすりかん」を選んでしまったんだ…)
今さら「本当はやかんだって思ってたんだよね~。」と言うのも、余計に情けない気がして黙っておりました。
「大人のくせにやかんも読めないの~?家にもあるのに。塾の先生なんでしょ~?」
・・・そう言われると思ったから、散々迷ったんですけどね。。
毎日のように手にしている”やかん”。
なぜ今まで”やかん”に漢字があると考えなかったのだろうか…
何度も「そう言えば”やかん”って漢字で書くとどうなるんだろう?」と、考える機会はあったはずなのに。。
この前の日曜の夜。
長女の漢字テストを見ると、だいぶ多くのミスがありました。
「もうちょっと漢字を覚えた方が良いんじゃない?」
と言うと、
「お父さんだって薬缶、読めなかったじゃん。」
と・・・
(もしかして、今後も薬缶を人質にいろいろ反論されるんじゃ・・・)
そんな恐怖も若干感じております。
今までの人生、やかんを手にしながらやかんの漢字に気付こうとしなかったこと。
そして、あのクイズの瞬間に「くすりかん」を選択してしまったこと。
強烈な後悔とともに、「薬缶=やかん」という知識が私の中に強烈な記憶としてこびりついてしまいました。。( ;∀;)