卒業はあくまで通過点

3月15日、川越市の中学校の卒業式が行われました。

高校の卒業式はもう少し時期が早かったようで、その前の週あたりから、ちらほらと、卒業式帰りの様子の高校生の姿が見受けられました。

3月9日の土曜日、用事があって所沢へ行きました。

用事を済ませて、所沢駅の書店で本を眺めていると、とある高校生が目に入りました。

制服の胸元に「卒業生」と書かれたリボンを付け、片手に白い花束を持っていたその高校生は、おそらく卒業式帰りだったのだと思われます。

その高校生が一人で見ていたのは、哲学や心理学の本の棚でした。

本を買う、というごくありふれたことを、卒業を迎えた節目の日にしているその光景が印象に残っています。

推測でしかありませんが、大学に入ったあと、心理学や哲学を勉強する予定なのかもしれません。

個人的な話をしますと、わたしはほとんど卒業式の記憶がありません。

中学校の卒業式で覚えていることと言えば、全然知らない保護者様に「お母さん」と間違えて声をかけてしまったことぐらいです。

高校の卒業式も記憶にありません。大学の卒業式はそもそも行きませんでした。

しかし、中学、高校、大学でやってきたことは鮮明に記憶に残っています。

卒業は節目ですが、やはり節目でしかなく、それまでの学校生活がどのようなものだったのか、楽しかったのか、つらかったのか、その内容に付属するささいな出来事でしかないように思います。

高校に入ってどのようなことをしたほうがいいのか、伝えるべきことは入試の前日にお伝えしました。

よい高校生活を送れるよう、祈っております。

ご卒業おめでとうございます。

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