新学期が始まってから一か月がたちました。いかがお過ごしでしょうか。定期テストの結果を受けて喜ぶ方もいらっしゃれば、肩を落とされる方もいらっしゃるかもしれません。まだ中間テストが終わっていない段階で少し早い話になってしまいますが、期末テスト期間までの間隔はあまりありませんので、気を緩めることなく期末テストの勉強に移っていただけることを願います。
さて、三年生は定期試験とは別に「北辰テスト」というテストについて聞き及んでいるかと思われます。第一回目は4月24日に行われたので、もうすでに受験された方もいらっしゃるでしょうか。
北辰テストとは三年生の多くが受験する、実際の高校入試試験を模したテストのことです。余談ですが、北辰テストは埼玉県限定のローカルなテストで、ほかの都道府県の人には全然知られていないみたいなことが内輪ネタとして県民の一部で扱われているそうです。
そんな北辰テスト、その名前を聞いたことのある方は多くいらっしゃると思いますが、どうして「北辰テスト」という名前なのかはあまり知られていないのではないでしょうか。
「北辰」というのは北極星を意味する言葉です。北極星はポラリスとも呼ばれる、北極点の延長線上にある星です。太陽やほかの星は時間がたつにつれて位置が変わりますが、北極星の位置は変わりません(ちなみに北極星が見えるのは北半球だけで、南半球には南極星があるそうです)。北極星はちょうど北の位置にあり動くことがないので、昔の人はこの星をたよりにして方角を確認していました。
北辰テストのホームページにはこんなことが書いてあります。
北辰テストは、1952年に埼玉県の中学生の「学力向上の道しるべになりたい」をモットーに誕生しました。そして、70年にわたり、埼玉の中学生の学力指針として活用されています。
どうして北辰テストというのか、しっかりとしたことは書かれていないので推測交じりになるのですが、この名前には、かつて北極星を目じるしに人々が生活していたように、このテストを合格までの道しるべとして受験生に利用してもらいたいという願いが込められているのではないでしょうか。
北辰テストの特徴は偏差値が算出されて、自分が受験者の中でどのくらいの順位なのかがひと目でわかることだと思います。しかしわかりやすいがゆえに、その結果で一喜一憂しがちですが、大切なのはその時点での成績よりもその後の勉強のほうです。「偏差値」という数字にとらわれないよう、気を付けてください。