こんにちは、サポーターの染井です。前回の漢文『塞翁が馬』そして山口先生のダイコン侍のお話に続き、今回も古典作品を一つ紹介しようと思います。
平安時代における最も有名な歌人の一人に、紫式部があげられると思います。
彼女の代表的な作品に『源氏物語』がありますが、皆さんも耳にしたことがあるでしょう。
しかしその内容までは知らないという人が多いのでは?
実はこの作品、恋愛に関する内容がほとんどです。
現代風で華やかな物語で、これまた非常に面白いです。全てを紹介するには長すぎるので、この記事ではその内容の一部を紹介します!
この物語の主人公は”光源氏”という男。
彼は天皇の子の一人で、位の高い貴族です。
タイトルの「世になく清らなる男皇子」は実は彼のことを指していました。
現代語に訳すと「この世にないくらい清らかで美しい男の皇子」となりますが、ちょっと分かりづらいですね。
簡単に言うなら めちゃくちゃイケメン ということです。
彼はとにかくモテました。
何十人にも及ぶ女性と交際をするほどの者で、そのストライクゾーンは十歳ばかりの少女から彼の母親くらいの年代まで広くカバー。
当時は今と違って男性が複数人の女性とお付き合いすることは許されていましたが、いくら何でもやり過ぎでしょう………。
しかしそれが許されてしまうほどの美男子でした。
彼の通った道の残り香で女性たちが「源氏様の香りだわ!」と歓喜する、と言ったエピソードがあるくらいです。
『源氏物語』はそんな彼が数々の女性と恋愛をする物語で、いくつもの巻で構成されています。
源氏の誕生より前の話から彼の死没まで、そして彼の三人の息子の恋愛について描かれ、完結します。
なかなかの長編大作ですね。
本当に色々な女性が出てきますが、登場人物一人一人に個性があり、感情がリアルに表現されています。
私が印象に残っている人物の一人に”六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)”という女性がいます。
彼女は妖艶で美しく教養も高い女性でしたが、源氏が彼女よりも身分の低い女性を正妻に迎えたことに超絶嫉妬しました。
プライドの高い彼女はその嫉妬心を抑えきれず、なんと正妻の元に生霊を飛ばし呪い殺してしまいます!
もちろんフィクションの話ですが、「なんで当たり前のように生霊を飛ばせるんだよ!」とツッコみたくなりますね(笑)。
他にもユニークな人物が数々登場します。
最近はマンガやアニメなどで“推し”キャラを作る人も多いと思います。
同じように読み進めていけば、もしかすると源氏物語にも推しができるかも?
ちなみに私の推し(推しと言うほどではないですが笑)は”末摘花(すえつむはな)”という女性です。
彼女は他の女性たちとは一風変わっていますが、源氏は末摘花のこともロックオン。
気になったら時間があるときに調べてみてください。
さて、今回はとっても罪な男、光源氏が主人公を務める恋愛物語、『源氏物語』の一部を紹介しました。
興味を持っていただけましたか?
高校に入学したら、授業で『源氏物語』に触れる人も多いかと思います。
その時が来たら、難しい文章だと身構えずに普段マンガを読むときのように楽しむ気持ちで向き合ってみてください。
きっと読みやすく感じることでしょう。