先週、ある中3生が毎日のように早い時間帯から塾に来て勉強していました。
早い時は塾が開く14時から。
そして、塾の締まる22時まで勉強しているのです。
こんなことを言ってしまうとこの生徒さんに申し訳ないのですが、夏前の姿とはまるで別人です。
夏前までは決められた時間に来て時間通りに帰っていました。
我々から課された時間だけの勉強だったんですね。(それでも大変な部分はあると思いますが…)
そして、自習中も集中できていない姿がしばしばありましたし、表情もまだまだ余裕たっぷりの様子でした。
しかし今はこちらが声をかけるのもはばかられるくらいに集中しています。
分からないことがあればすぐに教科書や塾のテキストで調べています。それでも分からない時は、すぐに質問に来てくれます。
夕飯も食べずにぶっ続けで夜まで勉強する姿に、
「そんなに飛ばして大丈夫か?」と聞くと、
「俺、本当に勉強やらないとマズイですから。」と。
この生徒さん、先週1週間は山口学習塾の受験生の中でおそらく誰よりも勉強していたと思います。
しかし、それでも本人は全く満足していないんです。
「この前の月曜日も早く来て勉強したんですけど、終わった後に思い返すとぜんぜん覚えてない気がして…。まだまだ勉強が足りない気がするんです。」と話していました。
そんなことはないんですよね。
質問のやり取りをしていれば、この生徒さんが力をつけ始めているのは我々からはよく分かるのです。
でも、本人はそうではない。本人はどこまで勉強をしても、不安で仕方がない。
実はこういう言葉が出る生徒さんほど勉強しているのです。
あまり勉強していない生徒さんの方が、いつもよりちょっと多く勉強すると「自分は頑張った!たくさん勉強した!」と思ってしまうものなのです。
勉強はすればするほど、知らないことが出てきます。
勉強はすればするほど、自分の足りない部分が見えてきます。
この生徒さんは、そういうことに気づけるほどに勉強をしているのです。
他の生徒さんでも、徐々に表情が変わってきている人が、ポツリポツリと現れ始めているように思います。
いよいよ今週末からは冬期講習が始まります。
受験生として別人のような表情を見せる生徒さんがどんどん現れることを期待しています。