なかなか言いにくい時代ではありますが…

成績を上げるにはどうしたらいいか?

私も塾講師という仕事をかれこれ20年以上して来ました。

それなりにこの疑問に対しての自分なりの答えというものもあります。

(「これが世の中的に絶対に正しい答えだ」ということではありません。あくまで私の個人的な意見にすぎません。)

それを本日の記事では少し書いてみたいと思います。

ただ、タイトルにあるように私の意見は、今の時代「だいぶ古い考えを持っている先生だな」と思われてしまうかもしれません。

しかし、私自身は大事なことだと思っているので、参考になる人が少しでもいれば…という願いを持って書きたいと思います。

「勉強は質より量」

「勉強は質が大事」「短時間で効率的に」といったフレーズがよく聞かれます。

もちろん、やみくもに時間だけかけるのは非効率です。

ですが、成績が上がる中学生に共通するのは、やはり圧倒的な「勉強量」なんです。

スポーツを例に考えてみましょう。

サッカーのリフティング。理屈を理解しても、足がボールに慣れるまでは何百回、何千回と練習しますよね。

私はサッカーはド素人なので偉そうなことは言えませんが、「フォームは分かってるから、もう練習しなくていい」なんて選手はいないのではないでしょうか。

勉強も同じだと思うのです。

計算問題も、英単語も、理科の語句も、繰り返し繰り返し手を動かして覚えるしかないと。

「分かる」と「できる」は違います。「分かる」は知識、「できる」は技術。技術が身についてこそ、得点に繋がるのだと思います。

そして技術を身につけるには、なんだかんだで量が必要だと考えています。

時には無理も必要

時代的には「時には無理も必要ですよ」とは言い難くなりました(;^_^A

とくにコロナ以降は簡単には言えない言葉であるし、もしかしたら共感を得ることも少ないのではないか…と、私自身も思う部分はあります。

「睡眠は大事だから…」「あまり詰め込んでストレスをためさせても…」

そういう意見もごもっともだと思います。心身の健康は第一であることは間違いないですから。

ですが、人生のうちに“多少無理をしてでも自分を追い込んでみる時期”があってもいいのではないか、と私自身は思っています。

もちろん、それが中学生時代でなくても良いとは思います。もっと先の人生でそういう時期を迎える人も多いのかもしれません。

でも、中学生という多感な時期にそういう経験をするからこそ、得るものも多いのではないかと思うのです。

将来に対していろいろ考える中、友達との関係でいろいろ悩む中、それでも歯を食いしばって勉強に取り組み続ける。

そういう努力の先に大きな成長が待っているのではないかと私自身は考えています。

山口学習塾でテスト対策ごとに行っている「12時間耐久DAY」や、夏休みに行う受験生の「猛特訓」などは、そういう私の考え方から生まれたものといっても良いかもしれません。

「今日は12時間勉強する!」

そんな挑戦をしてみることも、中学生にとっては大きな経験になるのではないか、と思うのです。

少し無理をして達成感を得ることで、「やればできる」という自信が芽生えるのではないか、と思うのです。

負荷がかからない勉強では成長しない

「楽しみながら勉強しましょう」「ゲーム感覚で覚えよう」という教材やサービスも世の中にはあります。

それらを否定するつもりは全くありません。

私自身、自分の子どもにそういう教材(オモチャ?)を買ってあげることはありますから。

ただそういうものは、最初のとっかかりとして…ということが多いような気がします。

「中学生になって定期テストで点を取るには」「高校受験で志望校に合格するには」

そういうことを考えたときには、ずっと楽しい勉強をしていても、結果を出すのは難しい気がするのです。

(もちろん、「テスト勉強や受験勉強が楽しい」ということを否定するつもりはありません。もし、「テスト勉強や受験勉強が楽しい」と思ってくれるのであれば我々としては嬉しい限りですから。)

筋トレで考えてみます。軽いダンベルで何回腕を上げ下げしても、筋肉はあまりつきませんよね。筋肉が「キツい」と感じる負荷をかけてこそ、筋肉は強くなるのではないでしょうか。(私は筋トレもド素人なので偉そうなことは言えませんが…)

マラソンで考えても同じです。無理のないジョギングを続けても、ある程度の走力で止まってしまいます。ある程度の記録を狙うのであれば、苦しい、やりたくないトレーニングをやらざるを得ない段階が必ずやって来ます。(マラソンは多少はやっていますので、偉そうなことを言わせて頂きました 笑)

学力も同じで、「つらい」「難しい」と感じる内容に取り組んでこそ、実力が伸びる段階があるような気がするのです。

本当に成績を上げたいなら、完璧に覚えきるまで地道な暗記を続けたり、何でそうなるのかひたすら頭をフル回転させ続けたり、いくら間違えても答えが出るまで何度も解き直したり。

時には「嫌だなぁ~」と思うような、解き終わった時にどっと頭が疲れるような、決して楽ではない、負荷のかかる勉強が必要な時もあると思います。

楽にこなせる勉強を続けていても、現状維持が精一杯かもしれません。

本日の記事は非常に時代遅れな内容かもしれません。

共感していただける人も少ないかもしれません。

「昭和だな~、古いな~、ちょっとこの先生とは意見が合いそうにないな~」

そう思われてしまう可能性もあるとは思いながらも、私自身は大事なことだと思っていますので書かせて頂きました。

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