突然ですがみなさん、大学ってどんな場所だと思いますか?今でこそ大学に通って日々勉学にいそしんでいる私ですが、中学生だったころは、大学なんてはるか未来にあるものだと思っていました。もちろん就職される方もいらっしゃると思いますが、高校入学後には大学をもっと身近に感じていることと思います。そんな皆さんの一助になることを願って、今回は大学について書きたいと思います。
大学はそもそも、高校や中学とは違って教育よりも研究に重きを置いています。確かに講義を受けなければいけない点では中学、高校と同じなのですが、大学生の最終目標は卒業論文を書いたり、卒業研究をしたりして、その学問の領域を少しでも広げることにあります。ここが大学と、それ以前の学校を大きく分ける部分です。
研究の対象は尽きることがないので、たくさんの分野の教授が大学で研究しています。私の通っている学部(文学部、法学部、理工学部などの区分けのこと)は総合的なことが学べる学部なので、文学や哲学や心理学、地理や歴史などといったメジャーな分野はもちろん、漫画やアニメ、ゲーム、ライトノベルといったサブカルチャー、音楽や芸術といった分野まで学ぶことができます。
また、映像を見る講義も大量にあり、月曜9時から放送されている恋愛ドラマを見て「愛」について学ぶ授業や、ホラー映画を鑑賞してオカルトについて学ぶ授業もあるそうです。私も授業内で新海誠監督の『秒速5センチメートル』を見て、胸を締め付けられるような思いをしたことがあります。観たことがない方はぜひ観てみてください。失恋した後に視聴することはお勧めしません。
話がそれましたが、他にも小説を書く授業があったりします。大学の教授はその分野の第一人者です。小説を書く授業も、実際の小説家や編集者が学生を指導してくれます。
みなさんは重松清という小説家をご存じでしょうか。私が小学生だったころ、重松先生が書いた「カレーライス」という作品が教科書に載っていたのですが、今はどうなんでしょうか。『ビタミンF』や『流星ワゴン』といった作品はドラマ化もされています。
私の通う学部ではその重松先生の指導を受けることができます。私も実際に8000字ほどの小説を書いて先生に読んでもらったのですが、酷評されるのが怖くて感想が聞けませんでした。直木賞をも受賞した大作家に自分の書いたものを評価してもらう機会などめったにないので、今となっては激しく後悔しています。
また重松先生はいろいろな記事を書くライターとしても働いており、その経験を生かして、学生に記事の書き方を指導する授業も開いています。大学生になると受ける授業を自分で決めなければいけないのですが、2年生の時、なんとなく取ったその授業の経験が、こうして塾の記事を書くことに繋がっています。何が役に立つのか、その時になってみないとわからないものですね。みなさんがいま勉強していることも、もしかしたら役に立つ日が来るかもしれません。
長々と書きましたが、大学がどのような場所か、少しでもイメージが湧きましたでしょうか。高校に入学すると、文系と理系、どちらかを選ぶことを迫られます。私は文系の人間なので、理系の学部とは大きく異なっているかもしれません。大学の理系と文系には大きな違いがあると聞きます。理系に進みたいと強く思っている方がいましたら、理系の先輩に訊いてみてはいかがでしょうか。(大崎)