一介の塾講師、子育てなんか語れない。

職業柄、子育てについて同級生に聞かれたりします。

「どういう幼児教育をしているのか。子供とどういう接し方をすればいいのか。」

こういう質問をされると困ってしまいます。

「小学生では何を勉強していると中学の定期テストで点を取れるのか。中学生の定期テスト勉強は何をやったらいいのか。」

こういう質問であればいくらでも答えられるのですが、最初の質問は正直何も答えられません。

ちなみに私は自分の子供たちに対して、特別な幼児教育は何一つしていません。

子供たちが疑問に思ったことに答えたり、何かを覚えたときに褒めたりしているだけです。

文字を教えたこともありませんし、計算を教えたこともありません。

特別な習い事も一切していません。

(不思議なことにそれでも結構知っていたりするんですが。。きっと幼稚園を含め、周りの方が教えてくれているのだと思います。)

私が子育てについて何も語れないのは、子育てが全く終わっていないからです。

長女が小学一年生になったばかり。

これで子育てを語れるわけがありません。

じゃあ、子供たちが全員、高校を卒業したら、大学に入学したら子育てを語れるのか?

就職したら子育てを語れるのか?

それもまたどうなのかと思うのです。

少し前に実家で私の母がこんなことを話していました。

「アンタは勉強は兄弟の中で一番できたけど、何考えているか分からなくてずっと心配だった。でも、今はこうして父親になって安心する。でも小さいときは穏やかで明るかった弟(私の弟)は都内で働くうちに、何を考えているか分からないところが出てきて心配だ。子育てって本当によく分からない。あの子(弟)を見ているとまだまだ子育ては終わっていないと思うところがある。」

(弟の名誉のために断っておきますが、彼は大企業に就職してちゃんと仕事をして結婚もしていますが、一時期少し仕事上のトラブルを抱えて大変だった時があったのです…)

3人の子供を育てた60過ぎの人でも「子育ては分からない」と言っていたんです。

それを聞いて、私ごときが子育てについて誰かに意見なんか到底言える訳がないと改めて思うのです。

私自身は公立高校受験指導に関してはプロです。

何人も生徒を指導してきましたし、何人も受験生を送り出してきました。

スタッフ達と日々指導についての意見を交わし、研究もしています。

そこに関しては自信をもって話すことができます。

でも、子育ては私がどんなに頑張っても、この先、3人の子供の分しか経験できません。

たとえ私の子供たちが周りの人たちから「すごい」と思われる人生を辿ったとして、たった3人しか経験していないことをさもプロのような顔をして人様に何かを言うような自信はたぶんこの先もずっと私は持てないと思うのです。

これは決して世にある「子育て本」の筆者の方などを揶揄しているわけでなく、私自身は2,3のケースしか体験していないことを人様に自信をもって話をできる自信はない、ということです。

幼少期から私が親から言われたことは「他人様に迷惑をかけるな」「お礼をしっかり言いなさい」「謝罪をしっかりしなさい」このくらいです。

そして、そうやって育ててもらったこれまでの人生と現状を幸せだと思っています。

だから私はそれを自分の子供たちにもしてあげたい、それくらいしか語れません。

そもそも「子育て」はそれぞれの家庭で全く環境が異なります。

遺伝子、子供の誕生日、親の趣味、親のたどってきた人生、親の仕事、住んでいる地域、周りの環境、家族構成、ペットを飼っているかいないか、家が一軒家か集合住宅か、どういう食事を好んでいるか、旅行の頻度、好みの色、宗教、政治、話し方、・・・

それを「こうあるべきだ」みたいに、何か一つの価値観にまとめ上げてしまおうとすること自体が奇妙な話だとも思うのです。

なかなかまとまらない話になってしまいましたが、要は高校受験や勉強に関することなら何でも答えるけれど、「子育て」に関してはむしろ私が聞きたいくらいなんです!という話でした。

実際、保護者面談で「真ん中の子供には注意した方がいいですよ。」とか「案外、一番下の子が難しいですよ。」とか、保護者様から子育てについて話を伺って私自身が勉強させていただいていることが多いのです。

そして、生徒の皆さんと同様に「努力をすることの素晴らしさ」は自分の子供たちにも伝わってほしいな、と強く思っています。

今回の記事はちょっと小中学生向けではなかったですね、、長々と申し訳ございませんでした!!